初めて介護現場で仕事をすることになった人の中には、利用者とのコミュニケーションの取り方や介助の仕方がよくわかっていない人もいると思います。また、仮に専門学校や大学で福祉の勉強をしていても、やはり学問と現場の世界は違うということを実感して、戸惑う人もいるでしょう。ですから、最初は先輩職員に教育を受けて、一つ一つ仕事を覚えていくことが大切になります。
例えば、施設の利用者の食事介助のときには、どんなことに気をつけて、どんな言葉をかけたら良いのかをアドバイスしてもらったり、先輩の仕事ぶりをよく観察したりします。そうすることで、毎日少しずつ、介護のコツをマスターできるはずです。また、わからないことは遠慮しないで質問することも欠かせません。疑問点をそのままにしておくと、自分だけではなく、施設を利用している人にも迷惑をかけてしまいます。わからないことを誰かに尋ねるのは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、わからないままにしておく方が恥ずかしいことです。ですから、新人時代こそ先輩を頼ってしっかりと学び、それでも足りないところは専門雑誌なども利用して、一人前に近づくように日々努力をしましょう。
そうした気持ちを持ち続けながら行動することは、後々いろいろなシーンで役立ちます。また、現場で受けたアドバイスは、資格を取得するときにもリアルな経験として活かせるでしょう。新人教育期間中をどう過ごすかは、将来にも大きく影響するので、しっかり学ぶようにしてください。